テレビを見ていると爆弾低気圧という言葉をよく耳にします。
テレビで使っている言葉なのか、もともと気象庁で使われている言葉なのか、爆弾低気圧って何?と思う方もいることでしょう。
爆弾低気圧について詳しくお話していきます。
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爆弾低気圧とはどういう意味なのでしょうか。
爆弾低気圧というのは、急速に発達する温帯低気圧のことを言います。
気象庁では,中心気圧が 24時間で 24hPa×sin(φ)/sin(60°)以上低下する温帯低気圧(φは緯度)と定義されています。
世界気象機関(WMO)による爆弾低気圧の定義では、低気圧の緯度を使った三角関数sin(サイン)を用い、24時間で24x(sin/sin60°)ヘクトパスカル(記号hPa)以上の中心気圧の低下がみられたものを指していきます。
24時間に温帯低気圧が北緯60度にある場合は24ヘクトパスカル以上、日本付近にある場合は、15~20ヘクトパスカル以上の中心気圧の低下がみられる場合が、爆弾低気圧なのです。
なんだか難しい話ですね。
細かく難しい話しまで理解しなくてもいいですかね・・・
冬に日本の東や千島近海で急発達する低気圧などが爆弾低気圧と呼ばれています。
爆弾低気圧は、急速に発達していきます。
熱帯低気圧並みの風雨をもたらす温帯低気圧の通称なのです。
と言っても最近は、テレビでよく爆弾低気圧と言う言葉を耳にしていくので何だろうと思いますね。
爆弾!!なんていうと驚いてもしまいますよね。
英語の呼称bomb cycloneを直訳した「爆弾低気圧」という名称が、マスコミ等で広く使われています。
冬から春にかけての日本付近は、世界のなかでも爆弾低気圧の発生が多い地域でもあります。
爆弾低気圧は、風が強く吹いて、雨がたくさん降るという点では台風とよく似ています。
爆弾低気圧と台風を同じように考えている方も多いことでしょう。
でも、爆弾低気圧と台風ではその定義や発生する場所、発生する原因が違っています。
台風による暴風は台風の中心付近だけの激しい現象になります。
どちらの方が難しいとなると防災対策は爆弾低気圧の方が難しいと言われています。
気象庁は「爆弾」という用語が不適切であるという理由で気象用語としては使用していないと言います。
気象庁では「急速に発達する低気圧」と表現しています。
気象庁では爆弾低気圧と言う言葉は使っていないのです。
日本では「爆弾」という表現に抵抗があります。
なので、気象庁は「急速に発達する低気圧」と表現しています。
爆弾低気圧と台風の違いをまとめてみました。
爆弾低気圧は、温帯低気圧が発達したものです。
発生するのも温帯地方です。
急速に発達する温帯低気圧のことを言います。
暖気と寒気の温度差によって発生していき前線を作ったものです。
気象庁では使われていない言葉です。
なので、爆弾低気圧はかなり離れた場所でも油断はできません。
台風は、熱帯地方の海上で発生した熱帯低気圧です。
中心付近の最大風速が秒速17,2m(風力8)以上のものをいいます。
海水が急速に温まって蒸発していきそれが上昇し渦を巻いて出来た低気圧が台風になります。
台風というのは多くの人が知っているでしょう。
夏頃から秋にかけて多いです。
台風は、温帯低気圧に変わっていきます。
温帯低気圧に変わると寒気とぶつかり前線が発生していき爆弾低気圧に変化するということも考えられます。
台風の場合は、暴風雨はその台風の勢力範囲だけなのですが、爆弾低気圧は前線の通過の影響で、広範囲にわたって暴風雨になるのが特徴となります。
民法では爆弾低気圧と言う言葉をよく聞きますが、NHKでは聞きません。
NHKでは爆弾低気圧という言葉は使いません。
とは言っても、「いわゆる爆弾低気圧」と言ったり、カギ括弧を付けて表示されることがあります。
NHKでは、民放のようには「爆弾低気圧」と一般的には、使用してはいません。
その理由は、NHK気象・災害ハンドブックにあります。
「爆弾低気圧は学術用語としては認知されていないので、放送では使用しない」
とあるからです。
「爆弾低気圧」とは言わずに「急速に発達する低気圧」という言い方が多いです。
爆弾低気圧は、温帯低気圧が発達したものです。
台風と同じように考える方もいるかもしれませんが、違うのです。
爆弾低気圧は、気象庁では使わず、民放でよく使われています。
NHKでも使われず、「急速に発達する低気圧」と言うように伝えています。
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